ったく、予定がめちゃくちゃでィ。


ああ?


せっかくアンタとっ捕まえて手柄おったてて華々しく引退しようと思ってたってーのに、なんでこんなことになってるわけ?わけわかんねェ。


テメーの予定なんざ知るか。
こっちだってな、この世界ぶち壊す最後で絶好の機会だって気張ってたのによォ。
なんだこのザマは。


はしゃぎすぎてヘマしちまいやしたってか。
ばっかでィ。


うっせーテメーに言われるとムカつく。
てかテメーも人のこと言えた義理か。マヌケが。


うっわ、マジムカつく。
てかさ、気負って失敗って、どんだけ初々しいの俺ら。


一緒にすんな。


なんでィ。イシンデンシンじゃねぇか。


偶々だ。


あっそ。まあいいや、もうどっちでも。


まあな。


つかさ、アンタ最後だからって気ィ抜きすぎ。
なんであんな下っ端に後ろとられてんの?マヌケすぎだろィ。


利き腕やられたやつに言われたかねぇ。


こりゃかすり傷でィ。つか何、もしかして動揺しちまったわけ?


はっ!有り得ねぇ。
テメーこそ背後とられたくれぇでこの俺がどうこうすると思ったってか。ああ?


それこそ有り得ねェ。


クク、ほんとになぁ。


あーあ、せっかくテメーをバッサリいくチャンスだったってーのに。


テメーがバッサリやられてりゃ世話がねぇなぁ。


全くでィ。しかも知り合いにだぜ、マジ最悪。後味悪すぎって話しだろィ。


そりゃこっちの台詞だって何回言わせりゃ済むんだテメーは。


二回?あれ一回目じゃねェ?


知らねェよ。


俺だって知るか。痛くてそれどころじゃねぇし。
だいたいさぁ、アンタこそおかしいだろ、なんで味方に撃たれてんの。


成り行き。


どんな。馬鹿じゃねぇの。


それこそテメーのキモイ行動の成れの果てって気付けよ。


マジでか。わりィ気付いてた。


ああ、絞め殺してぇ。


冗談じゃねぇ、俺苦しいのは嫌。何故ならSだから。


奇遇だな、俺もSだ。


いやいやアンタ実はMだろ。


はぁ?テメーこそ隠れMだろ。M王子さんよぅ。


何ほざいてんですかバカ杉サン。


謙遜すんな。


いやいやそちらこそ。


っは、馬鹿馬鹿しい。


全く。


どうすっかなぁ。


どうしやしょうかねぇ。


他人事かよ。


そりゃ。覚悟は決めてきやしたから。


俺殺す覚悟だろ。


そんなん最初っからありすぎるほど持ってらァ。
でもみーんな、アンタのせいで台無しでさァ。


俺のせいかよ。


他に誰が?
アンタが他の誰かに殺られるなんて俺が許すはずねぇだろ。


その言葉そっくりそのまま返してやらぁ。
テメー殺んのはこの俺だ。誰にも邪魔させねぇ。


わかってんじゃねぇか。なら話は早い。
さっさとやれよ。


そう急くな。俺だって痛ぇんだ。


ンなの知ったこっちゃねぇ。俺のが重症。


ったく、仕様のねぇ姫サンだ。
あーあ、コレだけは避けたかったんだがなぁ。


噺みたいでってか。いいんじゃねぇの?悲劇気取りでさぁ。
もうこの時点で笑いもんにゃかわりねぇよ。


最期くらいは喜劇演じてみんのも悪くねぇってか。


お姫サマは王子サマと幸せに暮らしました。メデタシメデタシ。


チンケな噺だなぁオイ。


お誂え向きだろィ。アンタと俺には。


違いねぇ。
んじゃ、ひとっ風呂いくかい。


えらく冷てぇ風呂だけどねィ。


人生最期の風呂が水風呂ってのも粋かもな。


クソしょっぺぇ風呂がですかぃ?
相変わらず頭おかしいんじゃねぇのアンタ。


味なんか感じねぇよ。
どこもかしこもテメーだらけだクソが。


お互い様でさァ。


はっ、まあいい。
どこまでも堕ちてやるよ。
おい、テメーの全てをもらってくぜ。


どーぞご自由に。
そのかしアンタの全ては俺のモノ。


ククッ、いーなそれ。



























壬生心中


最期に感じたのは、





























<2007年10月13日>